イルカなKさん:コミュニケーション力高いがマネジメント力不足
Kさんは、小さな会社を経営しています。
誰もが共感できるビジョンを語り、多くの人の賛同や協力を得ています。
しかし、賛同者や協力者との溝がどんどん大きくなり空回りしているようです。
なぜそうなってしまうのでしょうか
- Kさんの話は多くの人を惹きつけます。Kさん自身もそれを自覚しています。
- ビジョンから戦略へ、戦略から戦術へ、そして細かな計画と実行へと実務へ近づくほど、Kさんについてくる人が少なくなっていっています
- 会社メンバは何をしていいのか分からず、都度Kさんの指示待ちになっている場面が多いです。
事例:とあるエピソード
さて、今回の主人公はイルカなKさん
トラブル発生のようです。
Kさんにも承認いただいている僕が作成した業務フローで進行いただいていると思います。
さて、Bさん、この件滞っているようですが。
はい。フロー上のKさんの確認待ちで止まっています。この件だけでなく、他の件も同様です。
Kさんにはお願いしているのですが。
はい、承知しています。しかし他の件で多忙でなかなか着手できないのです。
(いつものパターンだ・・・前へ進めないよ。)
(いつものパターンだ・・・)
どうやら社長であるKさん自身のアクションができていないために全体に遅れが発生しているようです。
Kさんはビジョンを語るのが上手です。加えて、いつも相手を気遣ったコミュニケーションを心がけています。そのため、多くの賛同者や協力者がKさんの元に集まっています。
Kさんは理想主義のため、俯瞰した戦略実施へのウェイトが高く、個々のアイテムまで手が回っていない。かといって、権限移譲が苦手なのか細かなタスクにも自分の関与を要求する傾向にあります。
また、協力者の多くは、何をしてよいのか分からず「具体的な」指示待ちになっているケースが多く見受けられます。
- Kさんからの指示が曖昧で抽象的。タスクレベルの目的背景が不明、ゴールイメージが不明。
- Kさんへ提案しても、よいのかよくないのか明確なフィードバックがない。加えて提案と全く違う話を始めて混乱してしまう
Kさんがこのような行動をしてしまう理由とは何でしょうか。
「zooな人たち」ブログでは、もう少しKさんを深堀したいと思います。
Kさんの性格
Kさんの特徴的な性格をまとめてみます。
- 自分の魅力を利用して賛同者や協力者を集めることに自信がある。
- 会社を理想に近づけるためには、自分がすべてに関与する必要があると思っている。
- メンバは自分が納得できる提案をすべきと思っている。
- メンバは細かい指示なくとも自律的に動くべきと思っている。
- メンバと仲良く仕事がしたいと思っている。:無理強いは決してしない
Kさんは、個人的な能力がたいへん高く、Kさん自身もそれを認識していると思われます。さらにKさんはこの能力を得るために努力をしてきたし、もしかすると不遇の中でそれを跳ね返してきたのかもしれません。
そのため、Kさんはメンバに対して努力して成長することが当たり前だと思っているのではないでしょうか。
組織で仕事をするのは、個人で仕事をするのと違い、協働するための仕組みが必要です。それは自然発生的に生まれるのではなく、マネジメントの力で構築する必要があります。この点がKさんにとっての課題なのではないでしょうか。
ただ、Kさんは人を思いやることのできる素晴らしい面も併せ持ちます。マネジメント力がつけばさらに経営者として成長するのではないかと思います。
イルカさんタイプの人と仲良くなるには
イルカさんタイプは魅力的で他人をおもいやることができるので、仲が悪くなるということはないのかもしれません。
イルカさんタイプと「楽しく仕事をする」にはどういったアプローチがよいのかをまとめてみました。
~ おしまい ~
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